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第69候:款冬華(ふきのはな さく)|1月15日頃〜19日頃
一年で最も寒さが厳しくなる「大寒」を目前に、大地は深く凍てついています。しかしその冷たい雪の下、固い土を割って顔を出し始めるのが蕗の薹(ふきのとう)。 この小さな緑の芽が持つ「突破力」には、私たちスモールビジネスが学ぶべき姿勢が詰まっています。巨大な資本や組織力がなくとも、一点に情熱を集中させることで、私たちはカチコチに固まった現状(凍土)に風穴を開けることができるはずです。
石田梅岩は「正直」を商いの根本としました。これは単に嘘をつかないことだけでなく、自分たちの商品やサービスの本質――たとえそれが扱いにくいものであっても――に嘘をつかないことでもあります。 蕗の薹には独特の「苦味」があります。それは万人受けする甘さではありませんが、その春の苦みを待ち焦がれる人にとっては、何物にも代えがたい旬の宝物です。
無理に角を丸めて大衆に迎合する必要はありません。自分たちの持ち味である「苦味」さえも愛してくれる顧客に対し、誠実に向き合うこと。そんな潔い姿勢こそが、やがて来る春を一番に呼び込む熱源になると、そう信じたいのです。

