雀始巣|身近なリソースを活かす「倹約」の心で、温かいチームの基盤を作る

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第10候:春分初候/雀始巣(すずめはじめてすくう)|3月20日〜3月24日頃

春分を迎え、昼と夜の長さがほぼ同じになる頃。七十二候では「雀始巣(すずめはじめてすくう)」の季節に入ります。すずめたちが枯れ草や藁、羽毛などをくわえ、軒下などにせっせと巣を作り始める情景です。春に生まれる新しい命を育むための、小さくも温かい居場所づくりの季節と言えます。

ビジネスやチーム運営においても、この「巣作り」に似た時期があります。新しい企画を立ち上げる時や、新しい仲間を迎える時、いきなり立派なハコ(器)や完璧な仕組みを用意しようとするのではなく、まずは今ある環境を整え、皆が安心して羽を休められる基盤を作ることが大切です。

石田梅岩は、商いにおける大切な心構えの一つとして「倹約」を説きました。これは単に出費を切り詰めてケチになることではなく、手元にあるものを最大限に活かし、無駄なく使い切るという「始末(物を生かす心)」のことです。すずめが遠くへ行かずとも、身近にある小枝や枯れ草を拾い集めて立派な巣を作るように。スモールビジネスも、今ある限られた資金や機材、そして身近なご縁を丁寧に編み合わせることで、雨風をしのげる丈夫な土台を作ることができます。

大げさな設備や見栄えがなくても、真心を込めて整えられた環境には自然と人が集まり、新しいアイデアが健やかに育ちます。身の回りにある小さな価値を見落とさず、一つひとつ丁寧に組み合わせながら、関わる人にとって居心地の良い「巣(居場所)」を築いていきたいものです。

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石田梅岩(いしだ ばいがん)とは

1685年〜1744年。江戸時代中期の思想家。石門心学(せきもんしんがく)の開祖。

丹波国(現在の京都府)の農家に生まれ、京都の商家に奉公する。独学で儒教・仏教・神道を学び、45歳で私塾を開講。 「学問とは心を尽くし知を知るためのもの」とし、日常生活における実践道徳を説いた。特に商人の営利活動を「士農工商」の枠組みを超えて肯定し、「正直」「倹約」の重要性を強調。その思想は「先義後利」「三方よし」の源流とも言われ、現代の経営倫理の先駆けとして評価が高い。

庶民に対し平易な言葉で道徳を説く講釈(道話)を行い、性別や身分を問わず広く門徒を集めた。主著に『都鄙問答(とひもんどう)』がある。

2020年6月に創設された、経営者(個人事業主や会社役員を含む)のためのビジネス交流会「梅岩塾」八咫烏支部のサブマネージャーをしています。このような「商売の本質」を一人で考えるだけでなく、現代のビジネスにどう活かすかを共に語り合う場があります。私自身も運営に携わっている「梅岩塾」での活動についても、ぜひ知っていただければ幸いです。どなたでもゲスト参加できます。
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この記事を書いた人

甲田 和美のアバター 甲田 和美 代表取締役

株式会社東京コンテンツヒット代表取締役
中小企業や起業家さんが自分で発信できるブログつきのサイトをWordPressで制作しています。

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