櫻始開|春の光に蕾をひらく桜のように、誠実な「商いの道」を歩むヒント

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第11候:春分次候/櫻始開(さくらはじめてひらく)|3月25日〜3月29日頃

いよいよ各地で桜の便りが届き始めました。七十二候では「櫻始開(さくらはじめてひらく)」、文字通り桜の花がほころび始める季節です。厳しい冬の寒さを乗り越え、蓄えてきたエネルギーを一気に解き放つその姿は、私たちの心に新しい希望を運んでくれます。

この美しい開花の裏側には、人知れず準備を続けてきた蕾の時期があります。スモールビジネスの現場でも、新しい企画が日の目を見たり、努力が成果として現れたりする瞬間は華やかなものですが、大切なのはそこに至るまでの「蕾の育て方」ではないでしょうか。石田梅岩が説いた「勤勉」とは、結果だけを急ぐのではなく、日々の仕事そのものを「道」として捉え、一つひとつを丁寧に、真心を込めて取り組むことです。

梅岩は「実の商人は、先も立ち、我も立つことを思うなり」という言葉を残しました。桜が周囲を明るく照らし、道行く人を喜ばせながら自らも美しく咲き誇るように、私たちのビジネスも「三方よし」の精神でありたいものです。自分たちの利益だけを追い求めるのではなく、仲間が喜び、お客様が喜び、そして社会が少しだけ良くなる。そんな誠実な積み重ねこそが、信頼という名の揺るぎない花を咲かせるための栄養となります。

年度末の忙しさに追われる時期ではありますが、ふと足を止めて桜の蕾を見上げてみてください。皆様がこれまで真摯に向き合ってきた仕事が、春の陽光に導かれるように、美しく、そして力強く花開いていくことを願っております。

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石田梅岩(いしだ ばいがん)とは

1685年〜1744年。江戸時代中期の思想家。石門心学(せきもんしんがく)の開祖。

丹波国(現在の京都府)の農家に生まれ、京都の商家に奉公する。独学で儒教・仏教・神道を学び、45歳で私塾を開講。 「学問とは心を尽くし知を知るためのもの」とし、日常生活における実践道徳を説いた。特に商人の営利活動を「士農工商」の枠組みを超えて肯定し、「正直」「倹約」の重要性を強調。その思想は「先義後利」「三方よし」の源流とも言われ、現代の経営倫理の先駆けとして評価が高い。

庶民に対し平易な言葉で道徳を説く講釈(道話)を行い、性別や身分を問わず広く門徒を集めた。主著に『都鄙問答(とひもんどう)』がある。

2020年6月に創設された、経営者(個人事業主や会社役員を含む)のためのビジネス交流会「梅岩塾」八咫烏支部のサブマネージャーをしています。このような「商売の本質」を一人で考えるだけでなく、現代のビジネスにどう活かすかを共に語り合う場があります。私自身も運営に携わっている「梅岩塾」での活動についても、ぜひ知っていただければ幸いです。どなたでもゲスト参加できます。
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この記事を書いた人

甲田 和美のアバター 甲田 和美 代表取締役

株式会社東京コンテンツヒット代表取締役
中小企業や起業家さんが自分で発信できるブログつきのサイトをWordPressで制作しています。

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