雷乃発声|春の雷鳴が告げる「生命の始動」と、ビジネスの信頼を築く「正直」の心

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第12候:春分末候/雷乃発声(かみなりすなわちこえをだす)|3月31日〜4月4日頃

春の気配がいっそう濃くなり、遠くの空で微かな雷鳴が響き始める頃を「雷乃発声(かみなりすなわちこえをだす)」と呼びます。冬の間、地中で静かに眠っていた生き物たちが、この音に驚いて目を覚ますといわれる「虫出しの雷」の季節です。激しい嵐の前触れではなく、大地に活気をもたらし、恵みの雨を予感させる、生命のスイッチを入れるような瑞々しい響きです。

この自然の営みは、私たちのビジネスにも大切な示唆を与えてくれます。新しい企画を立ち上げたり、チームで新年度の目標を共有したりする際、私たちはつい「目に見える大きな成果」ばかりを急いで求めてしまいがちです。しかし、春の雷が地中の命を優しく揺り起こすように、まずは現場の仲間や大切なお客さまの心に届く「小さな共鳴」を丁寧に生み出すことから全ては始まります。

石田梅岩は、商いの絶対的な倫理として「正直」を最も重視しました 。相手を欺かず誠実であることこそが、信頼という強固な土台を築くのです 。また、梅岩は「まことの商人は、先も立ち、我も立つことを思うなり」と説きました 。これは自分だけでなく、取引相手や社会全体が共に利益を得られるように配慮する共存共栄の精神です 。さらに、手元にある資源を大切に活かしきる「倹約(始末)」の心は、単なるケチではなく、目の前の仕事に真摯に向き合う知恵でもあります

新しい季節の始まりに、私たち自身の「志」という雷鳴を響かせ、仲間と共に心地よい汗を流せる日々でありたいものです。

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石田梅岩(いしだ ばいがん)とは

1685年〜1744年。江戸時代中期の思想家。石門心学(せきもんしんがく)の開祖。

丹波国(現在の京都府)の農家に生まれ、京都の商家に奉公する。独学で儒教・仏教・神道を学び、45歳で私塾を開講。 「学問とは心を尽くし知を知るためのもの」とし、日常生活における実践道徳を説いた。特に商人の営利活動を「士農工商」の枠組みを超えて肯定し、「正直」「倹約」の重要性を強調。その思想は「先義後利」「三方よし」の源流とも言われ、現代の経営倫理の先駆けとして評価が高い。

庶民に対し平易な言葉で道徳を説く講釈(道話)を行い、性別や身分を問わず広く門徒を集めた。主著に『都鄙問答(とひもんどう)』がある。

2020年6月に創設された、経営者(個人事業主や会社役員を含む)のためのビジネス交流会「梅岩塾」八咫烏支部のサブマネージャーをしています。このような「商売の本質」を一人で考えるだけでなく、現代のビジネスにどう活かすかを共に語り合う場があります。私自身も運営に携わっている「梅岩塾」での活動についても、ぜひ知っていただければ幸いです。どなたでもゲスト参加できます。
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この記事を書いた人

甲田 和美のアバター 甲田 和美 代表取締役

株式会社東京コンテンツヒット代表取締役
中小企業や起業家さんが自分で発信できるブログつきのサイトをWordPressで制作しています。

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